高効率でコスト削減

システムを導入することによって、当然のことながら作業効率を高めるような設計をしますので、その作業にかかる人件費の削減になります。

人件費等のランニングコストの削減によって、トータルのコストの面だけにおいてはいつの日かシステムを入れた意味がある時期が来ます。

コスト削減こそがシステム導入の目指す第一のものです。

それ以外のメリットとしては、入力ミスや顧客満足のためのデータの整備やサービス面の向上だと言えます。

コストは企業にとって存続に関わる問題になりますし、コスト削減をすることにより浮いたコスト分の資金をサービス向上へ充てることも可能になります。

金額面だけで全てを決定づけるわけではありませんが、ここではITバブル崩壊時に実際に起こってしまったシステム導入による中小企業の反省点を説明します。

ITバブル時代にやってしまった悪い例が左の図です。

システムの初期コストが高額かつランニングコストも圧迫しているため、2010年現在でも10年前のWindows2000やそれ以前のOSとシステムを使っている会社も少なくありません。

まだ不自由なく使えているからという状況もあるでしょうが、ハードウェアベンダーのサポートが終了していたり、同一環境の再現性も低く決して良い状況ではありません。

導入したシステムが元を取れていれば経営者も納得ができますが、多くの状況で元が取れてない状況が多々あります。

システム会社もなかなか営業でシステムの話が取れて来ないのでその分次の費用を高く取ろうとしてしまっているのが現状です。

私たちは、左の図のようなシステム導入コストを抑えていくことをお勧めします。

安価に提供できる自信もありますが、そもそも最初からそんなにいろんな機能が必要なのかを考える必要があります。

そして、初期システムをコンパクトにして、少しずつ機能拡張をしていく方が今の目まぐるしく変化する流行に合わせていくことも可能になります。

これにより高効率化が生まれることになります。

システムというのは一戸建て住宅を建てるのと同じで、増改築をしないつもりであれば老朽化したときには建て替えになってしまいますし、増改築するつもりであれば増改築しやすいように構築も出来ます。

O社様(製造メーカー)
対象システム:製品の測定作業用Windowsアプリケーション
システム開発・導入費用:約70万円
他社機器導入費用:約110万円

内容)隔月一回、18人の作業員が5日かけて測定作業を行い、その後Excelで1人で集計作業に一週間かかる作業がありました。効率化のためPCとソフトウェア開発を行いました。

コストについて)
作業員の給与より平均時給1,800円で計算した場合、一回の時間が延べ760時間かかっていましたので、時間換算すると概算コストは1,368,000円かかってました。
導入後は18人の作業員が2日で測定作業が終わり、集計作業は1時間以内で可能になったために一度にかかるコストが520,200円に抑えられ、削減できたコストは一回の測定に対して847,000円になります。
これによると三回測定しただけでコストが浮いてくることになります。O社経営者は人員削減を考えておりませんでしたので既存の社員の方は、自社製品開発のスピードを上げ、隔月一回の測定機会を増やして毎月一回の測定をすることが人員を増やすことなく可能となりました。後日お伺いしたときには、実質2日かからなくなったので、ローテーションで測定作業にかかる人員を減らし、製品開発に時間を割くことができたようです。

A社様(小売店)
対象システム:在庫管理業務システム+ホームページ制作(動的サイト)
システム開発・導入費用:約150万円
他社機器導入費用:約15万円

内容)在庫数確認を行い、汎用のネットショッピングのASPを利用して、個々に手打ちでデータを入力、商品管理もASP側と実際の帳簿で二重のデータが存在する状況でした。月一回の在庫数確認で2名が約3日間かかり、Webへの登録作業で1名が3日かかってました。さらに技術的に分からない所はスポットでWebに詳しい方へ外注作業を出してました。

コストについて)
社員の給与より平均1,500円で計算した場合、毎月の棚卸しの一連作業に延べ72時間かかってましたので、時間換算すると概算コストは108,000円。外注費含めて150,000円かかってました。
導入後は2人で4時間程度で在庫数の確認が終わり、そのデータはダイレクトにホームページに反映されるようになりました。チェックのため、すぐにショッピングサイトに反映するのではなくチェックが完了したら一度に更新することが可能になりましたので入力ミスも激減ました。
今回は、新規Webサイト制作も入っておりましたのでデザイン制作なども開発費用に含まれております。
ECサイトでの利用料金などのロイヤリティが毎月10万円程度かかっていましたが、それも1万円に抑えることができましたので毎月218,000円の削減ができたことになります。

その他メリット)
今までASPのECサイトを利用してましたが、徐々に自社サイトに移行していきましたので、今までどうしても表現できなかったことができたのと、分析したい内容がシステム化されていて、経営に関して次の手を打つことが容易になりました。複数店舗のあるECサイトのメリットは知名度ですが、ある一定を過ぎると複数店舗の出現で埋もれてしまうことも少なくないのですが、そこから自社サイトへ独立することで実際には売り上げも導入前と比較して5割アップしていました。

K社様(サービス業)
対象:社内ネットワーク等の保守・データ復旧作業・システムのコンサル

内容)今まで社内のネットワークに不具合が起こったり、機器の故障のたびに、社内の少し詳しい方が対応してました。だんだんと新しいOSになったり専門的な知識が必要になっていき、社内で対応するのに非常に困難なのとそれのためにかかる時間が増えていきました。

コストについて)
毎回のトラブルが同じケースであることは少ないので比較しにくいのですが、社員の方が2日でなんとか解決もしくは断念したケースが、弊社担当で1時間で問題切り分けを行い2時間で対策作業した場合、3時間分の報酬だけで済むことになります。完璧な対応が毎回できるとは限りませんが、対応できるかできないかの切り分けを早急にすることで、どう対処したら御社のコストが抑えられるかを検討します。
このように対処できるのは、メインの業務がソフトウェア開発・システム構築であるために、問題箇所の早期発見が可能だからです。

Y社様(製造業)
対象システム:データ算出プログラム
システム開発・導入費用:約15万円

内容)専用ソフトでデータを処理するために今までエクセルを駆使して計算をしてました。計算する社員の方によって計算方法が少し違っていたりして実際に製品にする度に問題が起こってました。

メリット)
弊社がまず担当の方とお話しし、実際には計算方法にはある法則があることが分かりました。
この法則が数パターンあったのでその製造パターン別で計算方法を決めてソフトウェアを制作しました。これにより、どの入力者も同じ計算式で算出することが可能になりました。このソフトウェアが当てはまらないケースは10%を切ることができ、当てはまらないケースは以降追加作業として徐々にバージョンアップする予定ということで担当者様とのお話になっております。